リハビリを目的とした介護老人保健施設

介護老人保健施設は数ある介護施設形態の中の1種類だが、一般的にイメージされる高齢者の方が施設内で生活する場とは異なり、基本的にはリハビリテーションを目的とした場になる。そのため、介護老人保健施設における主な業務は、高齢者の方が在宅復帰を行えるようにするためのリハビリテーション業務、日常の生活介助、医師やナースとのやりとり、などが挙げられる。

まず1つ目はリハビリテーション業務がある。介護老人保健施設は元来、入院していた高齢者が、病気自体は完治したものの、長期の入院生活により筋機能などが低下し、そのまま在宅復帰することが難しい場合に利用する短期入所施設だ。ですので、入居者に対してもリハビリテーションケアがメインとなり、レクリエーションなどもリハビリテーションを目的としたものが多くなる。

2つ目は日常の生活介助だ。こちらは介護施設の形態に問わず発生する業務で、主に食事介助、排泄介助、入浴介助の3大業務が挙げられる。またそれらに加え、就寝介助やお散歩などの介助も生活介助業務に含まれる。3つ目の医師やナースなどのやり取りに関してだが、介護老人保健施設の場合、施設の性質上医師やナースが常駐している。そのため、介護スタッフ同士のやり取りのみではなく、医療従事者とのやり取りも発生する。医師やナースは医療的見地から利用者に対してのケアを実施するので、密に連携を図り、利用者にとってより良いケアを提供する必要がある。