リハビリの種類を知る

介護施設で行われているリハビリには、大きくわけて3種類ある。理学療法士が行うリハビリは、病気やケガによって損なわれた身体機能を回復させることが目的だ。介護施設の規模にもよるが、理学療法士の人員は少ない傾向にあり、長時間のリハビリを期待するのは難しいといえる。作業療法士が行うリハビリは、理学療法士のリハビリで完全な回復が見られないときに、残った機能を使って利用者が望む動作ができるように訓練を行う。例えば、脚を自由に動かせないけど散歩を望む人には、補助具を使ったり適切な訓練を行ったりして散歩ができるようにと導いていくのだ。

生活リハビリは、日常生活の動作をリハビリとして行うことで、自立した生活を支援する。立つ、座る、歩く、食事をとる、着替えをするといった暮らしの中で行われる動作の一つ一つが、身体機能の向上へとつながるのだ。例えば、常に車イスを使用している人の場合、食事のときは通常のイスに移乗するようにすることで、筋力維持の訓練になる。生活リハビリはケアスタッフが中心に行っており、利用者の身体状態や生活能力などを常日頃から正確に把握しておくことが大切だ。

利用者のニーズに合ったリハビリを適切に選ぶことで、そのリハビリの効果を十分に発揮することができる。理学療法士・作業療法士など専門家の意見がケアマネジャーへも共有され、それがケアスタッフが行う生活リハビリへと反映されていくことが理想とされている。そうすることが、ひいては利用者の尊厳を守ることに繋がっていくのだ。尊厳を守るリハビリについて高齢者の尊厳ある生活のためにという役に立ちそうなサイトもあったのでここに貼っておく。